浄化槽について

浄化槽とは?

浄化槽は、下水処理場が整備されていない地域において、私たちがトイレや台所、洗濯などで使った水(生活排水)をきれいに浄化して、川や水路などに流す汚水処理設備です。浄化槽は、家庭用で車1台ほどの大きさで、工事期間が短く、容易に設置することができるため、人口の増減などの変化に柔軟に対応できます。

浄化槽には
維持管理が必要です!

し尿や生活排水をきれいにし、水環境の保全に大きな役割を果たしている浄化槽。適正な維持管理を行わなければ、本来の機能を十分に発揮することができません。 浄化槽法には浄化槽を使用・管理する方(浄化槽管理者)が責任を持って保守点検・清掃・法定検査といった維持管理を実施することが定められています。(平成18年2月の浄化槽法の改正で、適正な維持管理を実施しない場合の罰則が強化されています。)

保守点検は1年に最低3回
受けましょう。

浄化槽は微生物の働きによって汚水を処理する施設です。そのため、微生物が働きやすい状況を常に保つ必要があります。浄化槽の中の微生物に酸素を供給するブロワ(送風機)等は休みなく連続運転されますので、故障等が発生しないように点検が必要となります。また、消毒剤等の消耗品は定期的に補給、交換が必要です。さらに、各装置の点検を行うことにより、スカムや汚泥の状況を確認し浄化槽の清掃を行う時期を判断することも保守点検の大切な役割です。このように「保守点検」は浄化槽の機能を正常に保つうえできわめて重要です。浄化槽の種類によって異なりますが、年間の点検回数は法律で定められています。

依頼先 広島県の登録業者が実施します。
清掃月を基準とした点検サイクル 【清掃から2か月後】
清掃後の生物処理の状況、立ち上がりが順調かどうかの点検
【清掃から半年後】
生物処理の状況、汚泥の生成・蓄積状況の点検
【清掃から10か月後】
汚泥の蓄積状況、2か月後の清掃まで良好な水質を維持するための点検
保守点検内容 ・浄化槽の状態を様々な項目で測定しながら把握し、次の点検まできれいな水質で機能を維持させるための機器類の調整
・大腸菌を滅菌するための投薬
・ブロワに異常が無いかの確認
・配管に閉塞等の異常が無いかの確認
・清掃・保守点検中に発見された破損箇所の修繕の手続き、実施

清掃は
1年に1回行いましょう。

浄化槽管理者(浄化槽の所有者等)は、浄化槽の適正な維持管理のために、清掃を行わなければならないこととなっています。清掃を行わないと浄化槽の機能の低下や汚物の流出、悪臭の原因となります。必要な清掃の回数は浄化槽法及び環境省令で定められており、毎年1回の清掃を行わなければなりません。(全ばっ気方式の浄化槽ではおおむね6月ごとに1回以上)。

依頼先 各市町の許可業者が実施します。
清掃について ・各市町から許可・登録を受けた業者が行います。
・年に1回以上、浄化槽内に堆積した汚泥をバキューム車で引出し、装置の洗浄や調整を行い、低下した浄化槽の機能を回復し、次の1年間水質を維持出来るようにする作業を行います。
・浄化槽の内部設備を洗浄しながら、破損の有無を確認します。

法定検査は1年に1回
必ず受けましょう。

浄化槽の管理者には、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならない義務があります。浄化槽は正しい使い方と適正な維持管理を行えば、下水道と同程度の汚水処理能力を発揮します。法定検査は、それぞれの浄化槽に対して、日常の使用方法や保守点検・清掃が適正に行われているかを確認し、問題が認められた場合には、速やかに改善することを目的として行うものです。浄化槽法によりすべての浄化槽に対して受検が義務付けられています。

依頼先 県知事が指定した検査機関が実施します。
外観検査 1.設置状況 2.設備の稼働状況 3.水の流れ方の状況 4.使用の状況 5.消毒の実施状況など
水質検査 1.水素イオン濃度 2.溶存酸素量 3.透視度 4.残留塩素濃度 5.生物化学的酸素要求量(BOD)
書類検査 保守点検や清掃の記録及び保管状況(3年間保存)をチェックします。
検査の結果を公正に評価・判定し、改善すべき点があれば現場で助言します。
後日検査結果書を送付します。(3年間保存)

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